殺処分ゼロに取り組むピースウィンズ・ジャパン大西さんとの対談

●わかりました。ではここからは、大西さんにお話を伺っていきたいんですけど、認定NPO法人「ピースウィンズ・ジャパン」自体はいろんなテーマやプロジェクトを扱っている団体だと思うんですが、その中でもピースワンコ・ジャパンの主な活動内容について教えてください。

大西 メンバーの皆さんにもシェルターに来てもらったのですが、殺処分されてしまったかもしれない犬を保護し、健康状態を良くしてトレーニングし、もう一度新しい家族に迎えてもらう、そういうサイクルが基本にあります。最初にこの犬の活動を始めたきっかけというのは、私たちは災害が起きたとき、緊急支援活動として一番に現地に飛んで行き、被害やニーズの調査をやっていたんですが、そのとき瓦礫の中にまだ命があり、助けを求めている人がいるんじゃないかという葛藤がありました。でも自分たちには、その人達を見つけて助け出すことができなかった。そしてあるとき、海外の援助団体が救助犬を連れて現場に入っている姿を見て、「あっ! あれだ」と思ったんですね。自分たちにも救助犬がいて、行方不明になっている人を見つけて、ひとりでも多くの人の命を救いたいというところから始まりました。そこで、そういう救助犬を育てる犬を選ぶにあたり、もちろんシェパードやゴールデンレトリバーというような仕事犬に向いている犬もいるのですが、私たちは動物愛護センターで処分されている犬の中から候補犬を選ぶことにしました。なぜなら、動物愛護センターで処分されている犬や猫たちが、この21世紀の日本の中に年間20万頭近くいるということを知ったからです。「それ、おかしくない?」って思ったんですね。もちろん私は犬が好きですけど、単に犬や猫が好きで動いたというよりは「それって社会としておかしくないか?」という気持ちが先にありました。そして、なぜこれだけの犬と猫が殺されなければならないのか、その原因を作り出しているのは結局私たち人間であると。犬も元々は野生動物だったのですが、人間が食料を得るための猟犬とするために、自分たちの社会へ引きずり込んだと。猫も同じで、作物を荒らす小動物を退治するために引きずりこんだ。でも今、その必要性がなくなったからといって処分していいの?と思いました。そういう人間の身勝手さに怒りを覚えました。そして、なぜ今まで自分はそれを知らなかったんだろう?と思ったことが、行動するきっかけでしたね

●今のお話を訊いて、SEKAI NO OWARIと大西さんの両者がタッグを組めた理由がよくわかりました。

Fukase そうですね。やっぱり僕は感情型ではないので、「なんで伝わらないんだろう?」っていうことを考えるよりは、「どうやったら伝わるんだろう?」っていうことを真っ先に考えるタイプなので。そういう点で、大西さんがしてくれる話っていうのは、何をしたらいいのかっていうのがクリアですよね。だから僕が知りたいのは、人間が犬や猫を殺してしまっているという悲しみではなく、それを改善する方法なので。で、実際に(ピースワンコ・ジャパンの)みなさんは、その方法を見つけて実践されているので、勉強になることが多いなって
Saori 実際に広島にある施設に行かせていただいたんですね。で、それこそシェルターで犬を譲渡するシステムも素晴らしかったんですけど、最終的には子どもたちが犬に触れ合うチャンスも作っているっていうことをおっしゃっていて。次の子どもたちが次の世代を作っていくわけだから、犬が人間にとってどういう存在なのかを教えていくことも、殺処分ゼロに繋がっていくんですっていう話には凄く納得しましたね。一緒に何かをしていきたいって、そこで思いました
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